夕方5時からの映画批評(レビュー)

映画館や自宅で観た映画の感想をぷりぷり更新していきます。

【アクアマン】アウトローから、海を統べる王へ。壮大な海を描いたCGは圧巻の美しさ!

『アクアマン』のようなCGをふんだんに使用した超大作は、基本的に大阪エキスポシティは109シネマズで鑑賞しています。ガクシコです。


今回も例によらず、2/10(日)の21:20からの回で鑑賞してまいりました。もちろん、IMAX3Dでの鑑賞です!


映画を観に行くまで、中々ハードな旅路でした。午前中のうちに家を出て車を走らせ、滋賀の琵琶湖を望む木の温もりを感じまくれるカフェでランチを楽しみ、直売所でスーパーじゃありえない金額&大きさで売られている野菜達にテンションを上げ、竜王にある三井アウトレットパーク竜王でウィンドウショッピングをしてからの大阪エキスポシティです。


まあしんどいですよ、えぇ。車移動とはいえほとんど運転しっぱなしでしたから。(笑)

でもこの時間から高速乗れば間に合う!ってなったら行くっきゃないでしょう!ネットで予約しようとしたら丁度隣り合った2席がラスト1組で空いていたし!

僕は高速を法定速度に則ったスピードでぶっ飛ばし、まだ観ぬアクアマンへ想いを馳せながら109シネマズへ降り立ちました。



↑んほぉ。アクアマンカッコイイ。ウミキレイ、、、。


店内にお邪魔すると一際目を引くのが、壁一面に貼られたアクアマンの大きなポスター!

写真には写っていませんが、IMAX鑑賞を勧めるポスターの他にも4DXでの鑑賞を進めるポスターもございました。

実は僕まだ4DXで鑑賞したことがないので、鑑賞次第そちらもレポートできたら思っています。(笑)

もうすでに4DX体感済みだよって人いたら是非感想聞かせてください。



こちらはIMAX鑑賞者に配られていたクリアファイルです。水面猪突猛進アクアマンと、船上で大変なアクアマンが描かれています。


DCのヒーロー大集合映画『ジャスティス・リーグ』で初出演を果たしたアクアマン。その後の彼は如何にして王となったのか?まずは映画の情報を!


【作品概要】

原題:AQUAMAN
制作年度:2018年
上映時間:143分
監督:ジェームズ・ワン
脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック
ウィル・ビール
音楽:ルパート・グレグソン=ウィリアムズ
出演:ジェイソン・モモア(アクアマン/アーサー・カリー)
アンバー・ハード(メラ)
ウィレム・デフォー(バルコ)
ニコール・キッドマンアトランタ
パトリック・ウィルソン(オーム)


↑予告編


【あらすじ】

サメをはじめ海の生物すべてを従えて戦うことができる海底王国アトランティスの末裔アクアマン(ジェイソン・モモア)は、人間として育てられた。地上を超える未知の文明をもったアトランティス帝国は、人類の支配を狙い侵略を始める。地上と海、どちらを守るのか選択を迫られたアクアマンは……。
Movie Walkerより抜粋


まず前提として、、、
アメリカには“DCコミック”と“マーベルコミック”という二大アメコミ出版社があります。


『アクアマン』は、“スーパーマン”や“バットマン”などのヒーローが同じ世界観にいるDCコミック出身のヒーローです。


“アイアンマン”や“キャプテン・アメリカ”はマーベル・コミックで世界観を共有しているヒーローです。


ですので『アクアマン』は、アイアンマン達が登場するアベンジャーズ』シリーズとは関係のない作品になります。


『アクアマン』と世界観を共有している映画には、『マン・オブ・スティール』、『バットマン v スーパーマン ジャスティスの誕生』、『ワンダーウーマン』、『ジャスティス・リーグ』があります。この作品達もいずれレビューできればと思っています。



監督はソリッド・シチュエーション・スリラーの元祖『ソウ』シリーズや、『死霊館』シリーズなど、ホラー映画の名手として知られるジェームズ・ワンが務めます。

↑コミコンでのワン監督

前述のホラー作品以外でも、ワイルド・スピードシリーズ第7弾『ワイルド・スピード SKY MISSION』を監督し、興行・評価ともに成功を果たすなど、今ハリウッドで最も活躍している監督の1人です。


主演のアクアマン/アーサー・カリーを演じるのは、『コナン・ザ・バーバリアン』や、テレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』で注目を集めたジェイソン・モモア

↑同じくコミコンでのジェイソン・モモア

お恥ずかしながら、彼の出演作品は殆ど鑑賞できておりませんでして、、、。

ちゃんと彼の演技を見るのはジャスティス・リーグを除けばこのアクアマンが初めてだったりします。

しかし、今作での演技と圧倒的な存在感、芸術的な肉体美で彼以外のアクアマンは考えられない!あの筋肉に包まれたい!小籠包の中身のように熱く!と考えるくらいにハマり役だったと思います。

個人的には『X-MEN
シリーズでウルヴァリンを演じたヒュー・ジャックマン並みでした。やはり男はマッスルボデイに憧れるのでしょうか、、、。笑



それではこれより、なるべくネタバレなしの批評(レビュー)です!


【批評(レビュー)】

壮大な海の世界を描いたCGの美しさ、戦闘シーンのビジュアルは圧巻!しかし、肝心のストーリーは現在と過去の映像の構成の仕方で、映画全体のメリハリが失われていたように感じました。


アクアマン/アーサー・カリーは、灯台守をしていた父トーマス・カリーと、アトランティス国から逃亡した母アトランタ女王との間に生まれた子です。


母であるアトランタ女王は政略結婚から逃れるためにアトランティス国を離れたので、犯罪者として追われています。

その最中、傷ついている所をトーマスに助けられ、2人で過ごすうちに2人は愛し合い人間とアトランティス人のハーフであるアーサー=アクアマンが誕生するのです。


もちろん彼女は追われ人ですので、幸せはそう長く続きません。彼女を追ってアトランティスから白色の近代的なアーマーに身を包んだ兵士がやって来るのですが、その時のアトランタと兵士の戦闘シーンがめちゃくちゃカッコいい。

戦っているアトランタを中心にカメラが部屋の中をグルグル動き回るのですが、この戦闘シーンをワンカット撮影しているように描写しているのです。
吹っ飛ばされた敵の向きに合わせて動くカメラ、倒れこむ敵を下から覗き込んだかと思えば矛を超スピードでほって敵にズドーン!と、もうのっけからものすごいテンションで飛ばしていきます。母は強し。


これから先も戦闘シーンはこれでもか!これでもか!とわんこそば並みに続いていくのですが、FFS(ファースト・ファイト・シークエンス)であるここでいきなり持っていかれましたね。


何よりニコールキッドマンが美しい。


ニコールキッドマンになら矛を突き刺されてもいい。三枚におろされても本望でございます。ブヒィ!


家族に危険が及ぶと考えたアトランタは、自らの意思でアトランティス国に帰り、ここからいよいよアクアマンの物語が始まるわけですが、アーサー=アクアマンの幼少期を、映画予告編にもあった水族館の水槽で魚達を言葉を交わす!というシーンだけで済ませていたのは良かったと思います。


ヒーロー物の映画って、ヒーローになるまでを比較的に長く描きがちなので、前半ちょっとダレてしまうことが多いんですね。

そこを“彼にはこんな力が備わっている!”とだけでアッサリ済ませて現代のムキムキマッスルアクアマンの活躍に場面を移すのは、冒頭のテンションそのままアクアマンのアクションシーンまで繋げることができたので個人的にやったぜ!って感じでした。(笑)


アトランティス国のCGは美しさのあまり、今後制作される『アバター』の続編はこのイメージに引っ張られてしまうんじゃないかと思ったり、水中でのシーンは髪の毛をフワフワたなびかせていると思ったらドラゴンボールよろしくの超スピードで突進したり周囲にガンガン波動をぶつけながら矛で戦ったりと、ビジュアル面は本当に文句無し!飽きずに画面の隅々まで楽しむことができました。


ただ!

…ただなんですよ!アクションシーン、水中のビジュアルは本当に文句無しに満足だったんですが、過去と現在を交差させる展開だったり、登場人物の説明口調だったりがストーリーのテンポを落としてしまっているんです。


今作は正直ストーリーはあってないようなものです。というか、超王道を行っています。

これまでのDC映画は変にダークだったり、重いテーマを持たせようとし過ぎていたので、ここまでシンプルなストーリーにしたことは決して悪くないんですが、それを展開させていく流れが非常にもったいない。


アクアマンには武術の師匠であるバルコがいるのですが、大事な場面で彼との過去の特訓シーンであったり、母の真実を知るシーンだったりが挿入されるわけです。


これから伝説のトライデントを探しにいく!これから異父兄弟との大切な一戦がある!という時に回想シーンがまず挟まれたり、その都度登場人物が説明口調で色々観客に喋ってくれるわけですから、ワクワク感であったりドキドキ感が1回ずつ過去の物語でリセットされてしまって、後半はちょっと乗り切れない場面が多くありました。


とはいえ、B級映画によくある“登場人物の会話だけで物語が進む”というようなことはありません。ただ、僕としてはもう少しストーリーラインの組み立て用はあったのでは?と思ってしまうのでありました…。


ビジュアル、アクションは本当に興奮する素晴らしいものでしたが、ストーリーという波に乗り切れなかった、、、ということで、、、


ガクシコ評価100点満点中65点な映画でございました!!



P.S.アクアマンとメラが海底を進むシーンで、ジェームズ・ワン監督作に出てくる“アレ”がイースターエッグとして隠されています。是非、劇場に鑑賞に行かれる方は探してみてください。
読み返したら今回ほとんど敵キャラクターとかに触れてない…(笑)ま、まあそこはネタバレナシの批評(レビュー)だからってことで大目にみてください、、、!